代表コラム

2024.05.23

<コラム>【一蓮托生】Vol.46 急激な円安がもたらす地方観光の脅威② 

~東京一極集中を変えられるか~

 

先週、安芸高田市の現職市長である石丸氏が東京都知事選に立候補するというニュースを見た。
当初は、なぜ安芸高田市の現職市長が東京都知事選に立候補するのか違和感があったものの、
立候補の趣旨をSNSなどで拝見し、その内容がとても印象的であったのでご紹介したい。

 

石丸市長の思想は、

 

「東京都を変えない限り、地方は変わらない」
「これまでの都政は、東京の一極集中を推進するものであり、この点を変えなければならない」
「この東京一極集中が続けば、日本は本当に終わってしまう」

 

というものである。
あくまで個人的私見であるが、
地方観光の活性化を推進する者として、とても納得感があり、また歓迎する思想であった。

 

その理由は、
今後地方の人口減少、少子化、消滅都市の増加など、この東京一強、東京一極集中に起因する点が多いからである。

 

現在の東京は異常だと感じることが多い。
東京都の人口は今年1月から既に28,000人も増加している
このような都道府県は東京以外にはない。

 

今年7月の都知事選は、今後も東京一極集中を加速させるのか、それとも地方分権により地方活性化に舵を切るのか?その方向性を決める重要な岐路にあるのかもしれない。

これにより地方の未来、強いては地方の観光は大きく変わる可能性がある。

 

東京在住の大多数は地方出身者であるため、希望的観測も含めると意外と石丸市長が善戦するかもしれない。

地方の衰退、またふるさとがなくなっていくことに危機感を持っている方も一定数いるであろう。

 

急激な円安で生き残れるホテルは、残念ながら前回述べたように一部の事業者に限られる。

 

円安と国内が抱える大きな問題は、ある意味「表裏一体」である。
「物価高騰」、「人口減少」、「少子高齢化」「国力低下」、「担い手不足」など

 

このまま円安が進行すると、インバウンドは拡大する一方、その担い手が不足してしまい、地方のホテル旅館の廃業や倒産が加速する可能性は高い。
そして数年後には、旅行ニーズはあれど受け皿がないという事態に陥ってしまいかねない。

 

今回の都知事選はこの流れを変える契機となるかもしれない。
果たして若者の都市部流出、地方の高齢化は止められるのか?

 

次号はいくつかの提言をしていきたい。

■プロフィール■
氏名 
田村佳克 1973年生まれ
出身地 
世界に誇る観光都市 京都 
(生まれは舞鶴市)
兄弟 
3人兄弟(末っ子)
現職 
当社代表取締役 兼 親会社/
事業管掌役員
趣味 
ゴルフ、読書、体幹トレーニング
(ピラティス等)他
特技 
早寝早起き
座右の銘 
群軽折軸(ぐんけいせつじく)

※小さな力でも数が集まれば大義を為せる