代表コラム

2024.10.31

<コラム>【一蓮托生】Vol.57 衆議院選挙後の観光市場の動向①

10/27の衆議院選挙において、15年ぶりに自公の過半数割れという結果となった。
10/28の株式市場の一定の反応(下落)も予想されたが、自公の過半数割れは既にマーケットは織り込み済みだったせいか、一転上昇相場で推移していた。

 

15年間にわたる自公政権は、アベノミクス効果もあり市況が活性化したことは間違いない。
自公政権が始まった2009年当時の株価は10,000円前後であったが、現在38,000円超と約3.8倍に時価総額は拡大した。

 

一方、ロシアのウクライナ侵攻や日米の金利差の影響などもあり、日本国内においても物価上昇や金利上昇局面に入ったと言わざるを得ない。
賃金上昇を目論む政府も雇用主に最賃の値上げや労働組合等による賃上げ圧力をかけたが、それ以上に物価上昇は止められず、名目賃金は上昇トレンドではあるものの、実質賃金は過去最低と言ってよい。


引用:厚生労働省 第Ⅰ部労働経済の推移と特徴 第3章労働時間・賃金等の動向より
(https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/23/dl/23-1-1-3.pdf)

 

更に自民党のパーティー券などの収支報告不記載や、選挙数日前の非公認議員に対する資金提供が明るみになり、選挙終盤戦に大きな打撃を受けたのであろう。

 

先ずここで言えることは、自公だけでは過半数に達せず、その他の成長と政策ごとに連携をしなければならないという状況下。その中で地域観光の活性化や人口減少というテーマにどう対峙していくのか注目して見ていきたい。

 

これまでの自民党政治の地方支援の主な手法は、票稼ぎのばらまき型の補助金であったと思う。

 

当社においても最近とあるホテル旅館の事業承継を行ったが、その状況で素直に思うことがある。
それは、地方の自立なくして地域創生なしということである。

 

コロナ助成金、高付加価値交付金など一見地域や観光業の為と見える制度であるが、この補助金が自力再生力を奪っているのは明らかだ。

 

前号でも触れたが補助金の活用が上手なホテル旅館経営者は総じて窮地に追い込まれている。
借金を借金と思わなくなってしまう。

 

今こそホテル旅館を含めた構造改革が必要だと痛切に感じる。
その一丁目一番地が、“ホテル旅館における生産性の向上”である。

 

次号では、
生産性向上にフォーカスし、当社の成功失敗の事例をテーマごとに整理していきたい。

■プロフィール■
氏名 
田村佳克 1973年生まれ
出身地 
世界に誇る観光都市 京都 
(生まれは舞鶴市)
兄弟 
3人兄弟(末っ子)
現職 
当社代表取締役 兼 親会社/
事業管掌役員
趣味 
ゴルフ、読書、体幹トレーニング
(ピラティス等)他
特技 
早寝早起き
座右の銘 
群軽折軸(ぐんけいせつじく)

※小さな力でも数が集まれば大義を為せる