代表コラム

2025.04.03

<コラム>【一蓮托生】Vol.67「ポイントバケーションリロ」25年の軌跡③

前回に続き、当社会員事業の創成期について触れさせて頂く。

 

当初のポイントバケーションの設計は顧客ニーズとの乖離があったが、当社メンバーが自信をもって世に送り出したものであり、軌道修正には時期尚早でもあった。

 

しかし、事業の創業者が事業開始半年で大きな方向転換を決断。

 

「お客様に受け入れられないなら、当初設計にこだわる必要はない」
「顧客の要望をできる限り反映した商品設計に変えていこう」
「事業とはニーズなのだから」
この早期の判断こそ、25年も事業やサービスが提供し続けられた大きな理由でもある。

 

変更点は以下の通り

・これまでセレクトナインとして年間3つのユニット(3日×3ユニット)を決めて頂いていたがこれを1ユニットからの販売に修正。

・設定した日にちを使わないときは、設定ポイントの範囲内で別の日程や別のお部屋を利用できる

・別荘ポイントは、購入した施設のみならず今後増加していく施設でも使えるように自由度を高め、将来にわたり飽きのこないよう中長期の魅力付けを行った。

・さらに、当社グループが提供する福利厚生倶楽部の宿泊施設や生活支援のコンテンツと互換性を持たせ、それらを自身の別荘ポイントで使えるようにした。

 

このように「別荘」+「ホテル」+「ライフサポート」という3つのコンテンツを売りにしていったのである。

 

そしてこのタイミングで出来上がったキャッチフレーズが、

「全国丸ごと別荘に」という思想であった。

 

さらに特徴としては、
・顧客ニーズをポイントの大小で差別化し、予約の分散化を図る
・清掃や管理の手間暇はかからない仕組みで、気軽に別荘ライフを楽しめる

 

その後の当該事業は、成長軌道を描いていったことは言うまでもない。

 

最近タイムシェア、シェアリングエコノミー的な別荘の共有制が増えてきているが、私たちから見れば、大変失礼かもしれないが、張りぼて感が否めない。(別荘ライフはファッションではない)

 

そこには思想がなく、見た目の豪華さやデザイン性だけで売ろうとしているが故、短期的には反響は取れるが、豪華さでは都心の富裕層向けマンションにはかなわない(=長続きしない)。

 

私たちは、強烈な思想を上位概念とし、豪華さやデザイン性重視ではなく、

 

「家族のような温かさ」アットホームでフレンドリーな接客
「家族やご友人との時間」広い空間、大きなキッチンで、それぞれの別荘ライフを満喫頂きたい
「居心地の良さ」 豪華絢爛な見た目重視ではなく、滞在中の心地よさを重視
「もう一つの日常」別荘ライフの習慣化、日常では話さない家族との会話や時間の価値

 

このような点に重きを置いた。

 

この基本思想は、創業者の想いでもあった。

 

「人生を楽しんでもらいたい」
家族やご友人との大切な時間を増やし習慣化してほしい。という強烈な情熱であった。

 

私はこの姿を近くで見てきた。当時を振り返ると若さゆえの反発心もあったが、この時の経験こそが、2009年からスタートした、ホテル再生事業(当時のワールドリゾートオペレーション)の礎となったことは、まぎれもない事実である。

 

事業とは
「強烈な熱意」
「顧客重視の姿勢」
「スピード感を持った軌道修正」
「長期視点での繁栄」
「チームスピリッツ(全社員の繁栄)」

 

私はこの時期に、経験という一生分の「財産」を得ることができた。

■プロフィール■
氏名 
田村佳克 1973年生まれ
出身地 
京都府
(生まれは舞鶴市)
趣味 
ゴルフ、RUN、読書、ピラティス
 他
特技・特徴
早寝早起き ・ 体の柔軟性
座右の銘 
群軽折軸(ぐんけいせつじく)

※小さな力でも数が集まれば大義を為せる