代表コラム

2025.06.12

<コラム>【一蓮托生】Vol.72 気候変動と観光産業の未来①

地球温暖化が叫ばれるようになり久しいが、
ヨーロッパを中心に脱炭素へ取り組みが世界的に波及してきている。

 

・カーボンニュートラル
・脱炭素
・ESG
・SDGs
・ゼロエミッション などなど

 

今後も環境を保全する活動や風潮、機運は益々高まっていく見込である。

 

そんな中、観光産業が脱炭素にどのように向け取り組んでいくべきかなど、
これまでの経験や課題及び取り組みなどについて整理してみたい。

 

そもそもカーボンニュートラルとは何か?
それは、CO2を増やす側とCO2を減らす側を中立にする炭素中立を指す。

 

例えば
人間の呼吸による年間CO2排出量は320㎏とされ、樹木なら23本分相当で中立。
自家用車の排気ガスの年間CO2排出量は2,300㎏とされ、樹木なら160本相当で中立。
一般家庭の1世帯当たりから出されるCO2排出量は6,500㎏相当とされ、樹木なら460本相当で中立となる。

 

このように、CO2を増やす側とCO2を減らす側のバランスがカーボンニュートラル(炭素中立)とされ、気候変動対策には、このカーボンニュートラルの実現が不可欠とされている。

 

そもそも論ではあるが、本当に気候変動が進んでいるか専門的書籍で確認してみたが、
以下のデータにもあるように、統計開始の1890年から2020で比較した場合、地球の気温は平均約2℃上昇している。

出展 気象庁「世界の年平均気温」 抜粋

これにより
・異常な気温上昇
・極端な降水量(ゲリラ豪雨等)
・干ばつの長期化
・猛烈な台風
・海面上昇
・北極の氷融解 が発生。

 

これらデータが示すように、世界の気候変動が進んでいるのは事実である。

 

一方、最近では、今年1月の米国のパリ協定離脱など、温暖化への取り組みが弱まる可能性が示唆されている。これらは各国の事象や思惑があり、経済成長と気候変動との綱引きの様相を呈している。

 

これら現状を踏まえ、今後世界の観光産業が、どのように「成長」と「カーボンニュートラル」のある意味相反する取り組みや課題とどう向き合っていくべきかなど考察していきたい。

 

■プロフィール■
氏名 
田村佳克 1973年生まれ
出身地 
京都府
(生まれは舞鶴市)
趣味 
ゴルフ、RUN、読書、ピラティス
 他
特技・特徴
早寝早起き ・ 体の柔軟性
座右の銘 
群軽折軸(ぐんけいせつじく)

※小さな力でも数が集まれば大義を為せる