代表コラム

2026.03.12

<コラム>【一蓮托生】Vol.88 イラン情勢が日本の観光産業に与える影響について

世界情勢に目を向けると、アメリカ、イスラエルによるイラン攻撃に端を発し、世界情勢が大きく動きだしている。

特にホルムズ海峡の事実上封鎖により、原油価格の高騰が全世界に影響を与えている。
今回はイラン情勢が、日本の観光産業に与える影響を考察していきたい。

 

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<欧州・中東経由の訪日客の減少が地方観光に直撃>

最新報道では、中東を経由する欧州からの航空便のキャンセルが急増しており、日本の観光地にも波及している。某ニュースサイトでは、中東空域・空港の閉鎖により欧州各国からの訪日客のキャンセルが相次いでいるとされ、特に地方では、「インバウンド=欧米客の存在比率が高い」地域ほど影響が顕著である。

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<飛騨高山などでキャンセル多発>

地方観光地の具体例として、岐阜県・飛騨高山では欧州とイスラエルからのキャンセルが約30件・500人規模で発生。飛騨高山は宿泊客の約4割が外国人という地域であり、この時期(春の高山祭〜GW)は最も稼ぎ時のため、キャンセル増加=地域経済への直接的ダメージとなる。

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<中東情勢による国際航空網の混乱が広範囲に影響か?>

中東では主要空港(ドバイ国際空港、アブダビのザイード空港など)が攻撃を受け閉鎖されており、
アジア―欧州間のハブ機能が麻痺している。また、イランの報復攻撃でホテルや港湾も被害を受け、
欧米各国は中東への渡航制限を発表。中東経由の航空網の混乱により、①欧州客が日本へ到達しにくい②航空券価格の高騰③旅行先を西欧・地中海に変更する動きなどが発生。
とある報道でも、UAEのバケーションレンタルのキャンセルが2倍超(8,450件)に増加し、欧州旅行者が行き先を変更した模様で、日本への欧州観光客にも確実に影響してくる。

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<地方観光の弱点:欧米系インバウンド依存>

日本の地方観光は、欧米豪(Western tourists)比率が高い地域ほど回復が遅れる傾向が続いている。今回のイラン情勢で、中東経由便が大量キャンセルとなるため、影響を受けやすい地方は以下のような地域である。

 

• 飛騨高山/白川郷(欧米比率が高い)
• 北海道(特に道東のネイチャーツーリズム)
• 長野(スキー観光の欧米客)
• 九州(阿蘇や由布院などで欧州客増加傾向)

 

地方観光地は航空アクセスに左右されやすく、
都市圏よりインバウンド構造が脆弱であるため、影響が大きくなる可能性が高い。

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<エネルギー高騰 → 交通費・物流費 → 観光コスト増>

イラン情勢の緊張により、ホルムズ海峡封鎖(警告)や、原油高の懸念が広がっている。これにより、

 

• 航空燃料価格の上昇 → 国際線・国内線の値上げ
• バス・レンタカー・観光船などの運営コスト増
• 宿泊・飲食の仕入れ価格上昇

 

など、地方観光の収益悪化要因が連鎖する。

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<観光産業の心理的ダメージ:戦争リスクによる旅行控え>

中東での大規模攻撃・報復の応酬により、ニュース映像を見た欧州・アジアの旅行者が「国際旅行全般を控える」心理が高まっている。ニューズウィークによれば、中東全体で、観光客2300~3800万人減少の可能性、観光支出で340〜560億ドルの逸失と試算されている。
これは中東だけの問題ではなく、
“戦争地域に近いアジア東部(日本)も心理的距離で影響を受ける”という点で無視できない。

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日本の観光産業への影響ポイント

 

これら懸念点を踏まえ、直近の観光事業者がとるべき行動や、近場へのシフトを含めた需要の獲得などについて考察していきたい。

■プロフィール■
氏名 
田村佳克 1973年生まれ
出身地 
京都府
(生まれは舞鶴市)
趣味 
ゴルフ、RUN、読書、ピラティス
 他
特技・特徴
早寝早起き ・ 体の柔軟性
座右の銘 
群軽折軸(ぐんけいせつじく)

※小さな力でも数が集まれば大義を為せる